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何もできなかった。

情けない。
情けない大人。
何もできなかった。
自分の無力さが本当に情けない。

夕方の車内。一番後ろの車両。一番車掌さんよりのシート。
正義感あふれる強気の女子高生と、その友達想いの女子高生。
そして同い年くらいの不良(あまりこういう言い方は良くないのかもしれないけれど、敢えて今はこう言います)の女の子二人。

私は途中から乗ったので、ことの発端はよくわからない。
でも途切れ途切れの話を聞いている限りでは、車内でかなり煩かった不良に対して、正義感あふれる子が注意をし、それに対して不良がキレ、さらにそれからかばうように、友達想いの子が何かを言ったらしい。それによってさらにさらに不良が激昂し、一方的に不良が煽りをかけていたという状況だったらしい。
女子高生二人は携帯を使って、誰かに連絡をとっている一方で、不良はボスみたいな人に連絡をして、ボコろうとしている様子。
正義感あふれる方は、涼しい顔して「煩いから注意をしたんです。正しいことを言っているのに何が悪いんですか。」と言う。それにぶちギレて不良は電車から引きずりおろそうとする。友達想いの子は号泣して、止めようと身を呈す。

どうにかして止めたい。でも正直怖い。でもなんとかしなければ。車掌さんは呼んでも来てくれない。周りの人は目も合わせてくれない。どうしたら…。

その瞬間!

『キミたちどうしたの。とにかくキミ(不良)も落ち着きなよ。』

まるでドラマのようなタイミング。

30歳前後の身長190センチくらいあるガッシリ体型のスーツ姿の男性が、タイミングを見計らって止めに入ってくれました(T_T)
その後は、彼がお互いの話をしっかり聞くも、不良がもう車内を破壊しそうな勢いになったので、無理矢理電車からおろし、ひとまず事なきをえました。

不良をおろした電車が出発し、姿が見えなくなったとわかると、正義感あふれた子の方が、一気に号泣しました。不良にからまれていた時は、毅然(時折微妙だったけど)とした態度でいて、時には泣きじゃくる友達想いの子の不安をかきけしてあげるかのように、余裕の態度をとったりと気丈にふるまっていたのに、安心したのか、どっと涙が溢れてきました。その彼女を見た瞬間に、本当に自分の弱さと無力さを痛感しました。

私にできたのは、車掌さんを呼ぶことと、彼女たちの涙をふく為のティッシュをあげること、何もできなくてごめんと謝ることだけでした。
情けない。

しかし…よくよく聞くと、実は同じ中学出身のちょっと見知っていた仲らしい。だから彼女たちもお互いがお互いに意地になっていた所もあったようで…。
確かに、注意した子たちの方にも、言い方とか多少なりとも問題があったとのかもしれない。それでも、他の大人が知らん顔してやりすごそうとしている中、彼女たちはそれを放っておけなかったのだろう。物凄く彼女の気持ちは良くわかる。でももし私だったら…あのような毅然とした態度はとれなかった。絶対。
そして止めに入った男性。あの方があのタイミングで乗り合わせてくれて、本当に本当に本当に救われました、彼女たちも。そして私も。あの方の勇気ある行動には、ただただ感謝・感動ばかりです。あのような行動は、そう簡単にできるものではないと思います。というか、私には絶対無理。
不良をおろしたあとに号泣し続ける女子高生たちには、にっこり笑って『キミたちのやったことは、正しいことなんだから、泣くな。自信を持って!』と。それから『このことは、しっかりとご両親と学校の先生にも話をすること。』とまで。その後は気分を変えさせてあげようと、彼女たちの明るい話題を探して色々話をしてあげてました。そしてそれでも涙がとまらない彼女たちに、ティッシュを差し出そうと鞄の中を探るものの、どうやら無かったらしく…。一瞬てもちぶさたな感じになった彼も、またとても素敵でした(笑)そこでやっと私のティッシュを渡せたわけですが…。

彼のとった行動は、本当に素晴らしかったです。
新宿で電車を降りて、早足で歩いて行く彼に、どうしても一言お礼を言いたくて、思わず追いかけてしまいました。
そして彼に、『何もできなくてすみませんでした。そして本当にありがとうございました。周りが見て見ぬふりする中、あのような勇気ある行動は本当に感動しました。』って、別に私が助けられたわけではないですが…。それでも彼の勇気ある行動には、この気持ちを伝えずにはいられませんでした。しかも、自分に対する不甲斐なさ・恐怖・安堵感・彼の勇気に対する感謝…等々から、思わず私も泣いてしまう始末…^_^;。でもそんな時、彼の口からでた言葉は…

『たいした事してないですよ。それよりも、彼女たちが心の傷にならないか心配ですよね。』

って…。本当にまるで漫画やドラマのような完璧人間。いるんですね、こういう素晴らしい人が。
さらに、泣く私に対しても肩をポンポンと叩き、『泣かないでくださいよ。本当にたいしたことしてないんですから。でもそんなこと言ってくれて嬉しいです。ありがとうございます。』照れながら…。

ああいう人には、もう滅多に出会うことはないのだろう。そしてこういったトラブルは、これからも減ることはないのだろう。

だって…不良を降ろし、女子高生二人も降り、静寂が戻った車内に響く電話の着信音。
そして電話に出る若い女の子。
『もしもし~。まじ連絡おせーよ。あたしぃ~?今電車~。もうすぐ新宿~。』

………。

どうしたら分かって貰えるのでしょうか。物凄く疲れました。
最低限のマナーを守れなさすぎです!こういうことの対策が、なんとかならない限り、こういったトラブルは絶対に減らないと思います。
といっても私個人でできることは限られていますが、公共の施設などでのマナーはしっかり守りたいと思います。

それにしても、この事件があってから、気持ちを切り替えるのにかなり時間がかかってしまいました。

でも、勇気ある行動を見せてくれた素晴らしい彼。
ティッシュをあげただけの私にも、ちゃんとお礼を言ってくれた二人の女子高生。
私の心に投げ掛けたものは、決して小さくありません。
今日のことを胸にしっかり刻みたいと思います。

そして余談ですが…勇気ある彼によってトラブルが解決したあとに、やっと車掌さん(若い)が来ました。不良は降りたあとだったのですが、車掌さんの手が小刻みに震えていたのを、私は見逃しませんでした。怖いよね。
そんなトラブルに立ち向かった彼は、本当に凄い。
もうそれしか言えない。

もうひとつ余談。
私が恐怖で動けなかったのは…その昔(6~7年前)大阪に住んでいた頃、車内トラブル(若い酔っ払いサラリーマンが、独り言をブツブツ言っていて、その時一緒にいた私の友達のガラス越しに映った目つきが悪いとかいう理由でいきなり喧嘩をふっかけられた)があって、止めに入ったら若い酔っ払いサラリーマンに、『女はひっこんでろ!』と殴られた(かろうじて顔は避けたけど、鎖骨に直撃そして漫画みたいに吹っ飛ぶ私。)。それが突然脳裏をよぎりました。すっかり忘れていたのに…。蘇った恐怖。身体がめちゃめちゃすくみました。

まぁ…言い訳です。

どうか、正義感溢れる女子高生と、友達想いの女子高生。彼女たちの心の傷が、少しでも早く治りますように。そして大人不振になりませんように。
都合のいいことばかり言っているのは承知の上ですが、それが今、私の彼女たちへのせめてもの想いです。

そしてどうか今夜の私の夢に、影響しませんように。

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2007/02/14 00:49 |携帯からCOMMENT(0)  

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